前回の続きです。
少し後述もしていますが、03年のワールドシリーズ覇者はフロリダ・マーリンズでした。翌年このカレンダーの年にはボストン・レッドソックスがバンビーノの呪いをついに打ち破り、86年ぶりのワールドシリーズ覇者に。
あれから15年、ついにビリー・ゴートの呪いまでもが打ち破られ(いずれも立役者はテオ・エプスタイン!)、その翌年にはヒューストン・アストロズが球団初のワールドシリーズ制覇を達成。
他にもエクスポズがナショナルズになったり、薬物問題が永きに渡り影を落としたり、日本人がワールドシリーズMVPを獲得したり、殿堂入り得票率が更新されたり、チャレンジ制度や申告敬遠などルールそのものも変わり、二刀流選手まで出てくる始末。いやはや十年一昔と言いますが、15年経つと本当に色々なことが起こったり、歴史が塗り替えられたりするものですね!
デレク・ジーター(NYY)
154G .292/.352/.471 23HR 78RBI 23SB OPS.823
もはや説明不要のキャプテン。ですが、ヤンキースのキャプテンに就任したのはこの前年、03年の6月からなんです。それまでは永らく空席となっており、前任者はドン・マッティングリー現マーリンズ監督でした。
またこの04年には前回の記事のとおりA-RODがヤンキースへ加入しており、ポジションの重なる2人がどうなるか注目されていましたが、結果A-RODが3Bへコンバートとなることで決着しました。当時の論評ではSS守備はA-RODの方が上、というのが多かった気がします。
現在はマイアミ・マーリンズの共同オーナー兼CEOとして賛否ありながらチームの改革に邁進中。そういえば監督はマッティングリー氏なので、マーリンズはオーナーと監督に旧ヤンキースのキャプテンが就いているということになりますね!
しかしこの写真、カッコいい。佇まいに他の選手との違いを感じます。
続いて全30球団の概要マップ。現在との違いをいくつか挙げると・・・
◎フロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)がある。なお、マーリンズは03年のワールドシリーズ覇者であり、ディフェンディングチャンピオンとして04年シーズンに臨みました。結果は地区3位。
◎モントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)がある。この年を最後にワシントンへと移転、ワシントン・ナショナルズが発足します。
◎アストロズがナ中に所属している。※2012年まで
◎球場や球場名が違う(シェイ・スタジアムやSBCパークなど)。
ちなみに04年のNPBは・・・
◎ホークスがまだ福岡ダイエー。
◎大阪近鉄バファローズがある(この年を最後にオリックスと合併し消滅)。
◎この年からパ・リーグでプレーオフが始まる。
◎再編問題によるスト決行。
プロ野球ファンには忘れられない、非常に大きな出来事のあった年でした。今まで気付いてなかったんですが、エクスポズと近鉄、同じタイミングでなくなっちゃってたんですね・・・。
バリー・ボンズ(SF)
147G .362/.609/.812 45HR 101RBI 6SB OPS1.422
いやはや、スラッシュラインを打ち込んでいて呆れますね。出塁率みたいな打率(首位打者を獲得)、長打率みたいな出塁率、OPSみたいな長打率。
このシーズン、617打席に立ちながらなんと打数は373。原因はメジャー記録となる230四球、そのうち敬遠四球がこちらもメジャー記録の120。今年、話題となった広島の丸佳浩選手の四球数が130(うち敬遠8)。この年のボンズ選手は同じくらいの数の敬遠四球を獲得していることになります。
なお、この年の出塁率とOPSも未だ破られていないメジャー記録です。長打率は?とお思いでしょうが、当然これもこの方がメジャー記録を持っています。01年、73本を打った年ですね。ご存知のとおりこの73本もメジャー記録です。この時の長打率は.863でした。
ボンズ選手に関しては現在まで長年にわたる毀誉褒貶があり、ここで改めて論じることもありません。残した成績は文字通り桁外れ、規格外という言葉こそ相応しいものです。
もう少し続きます。