3タテなど、そう簡単に出来るほど甘くはありませんでした。
カープ先発の中村投手はとにかく決め球に苦労していて、抑えるべき場面で抑えることが出来ず。
せっかく追い込んでいるのに、タイガースの打者がみんな躊躇なくフルスイングしていたのが印象的でした。正直、まだ実力不足の面は否めません。安定して結果を残すには、決め球の質、制球ともに大きな課題ですね。
これでカープ先発ローテが一巡しましたが、今のところ6人目の枠が結果と内容次第で目まぐるしく入れ替わりそうです。
ここの競争が先発陣の底上げにつながるかどうか。他の先発陣、そしてリリーフ陣は近年どころかここ30年来で一番くらいのポジティブな状況にありますので、その波に乗ってほしいところです。
打線の方は終盤に差し掛かるまで、タイガース先発の秋山投手相手にほとんど何も出来ず・・・。
昨シーズンも西投手と並んで大の苦手としていたのですが、それは今年も続きそうですね。
それにしても、絶妙な緩急とストライクゾーンの輪郭の内外をなぞるように丁寧に突いてくる制球はお見事としか言いようがありません、秋山投手。
さて、そこで問題となってくるのが打線の顔ぶれ。
昨シーズン打てていなかった相手に対して昨シーズンとあまり変わらない顔ぶれで臨んでも、そう簡単に結果は好転しないのではないかと思ってしまいます。
しかし現状では伸び盛りの若手が、野手では目立っていません。
今日は終盤ようやく連打が出始めてチャンスを作るも、その後の一気呵成の勢いが出ず。
ここに誰か売出し中のフレッシュな選手が1人いれば、あるいは風向きを変えられたかも・・・と思わずにはいられませんでした。
投手に対して野手のこの現状、昨シーズンは途中からポツポツと目新しい顔ぶれが見られたのですが一軍でのレギュラー争いというステージに上がるにはもう少し時間が必要でしょうか。
投手陣がすごい早さで力をつけてきているので、ファンとしてはもどかしいですね。ここが噛み合えば、めちゃくちゃ強いチームが出来上がるのですが。
・・・という中での西川選手の負傷が、更に痛い。大丈夫だといいんですが。
今日の負け試合の中で、鮮烈な印象を残したのは9回に登板したコルニエル投手。
昨日、大道投手がプロ初登板を果たしたためベンチ入りしている新戦力組の中では最後のデビューとなりました。
先にデビューを果たした新戦力たちが軒並みいい結果を残していることが大いに刺激になっていたのか、マウンドでの躍動感が素晴らしかったですね。
自分もやってやるぞというより、自分ならもっと凄いピッチングを見せられるぞというような自信と気迫を感じました。
特に真っ直ぐの威力は満点。見ていて『ん?ムービング系か?』と思ってスロー映像を見てみると、動いているのではなくて手元で爆発的に伸びているんですね。こりゃすっごい。驚きました。
こんな風に若い投手がモリモリと芽吹き始めて、お互い刺激し合い高めあっていくことこそ強いチームの土台となります。
かつてカープの三連覇中は、野手においてこの現象が顕著でした。
これからのカープはその逆、無敵の投手陣を誇るチームになって再び黄金時代を築く・・・ことになればいいなあ。
なると信じてますけどね!
最後にタイガース注目の佐藤選手について。
今日は第1打席で三振、第2打席でサードフライとこのカード通じて全くいいところなく迎えた第3打席。
解説の金石さんが『これだけ三振しているのに、しっかり振ることをやめないのは大したもの』と仰った直後、ライトスタンドにライナーで飛び込むホームランを放ちました。
追い込まれた後に決め球のチェンジアップが浮いたところを若干泳ぎながら拾ったホームランでしたが、それでも打った瞬間それと判る大きな当たりでした。あれであそこまで飛ばすんですから、それはすごいポテンシャルの持ち主でしょう。
その後の打席ではまた三振を喫し、大変な勢いで三振を量産していますが、プレーから感じるスケールの大きさは相当なものだと見受けられます。三振する姿でさえ、カッコいいです。
金石さんの仰ったとおり、いくら三振しようが当たればカッ飛んでいきそうなスイングを決してやめないのは、見ている方からすると恐ろしいものですね。
今日のように失投でもしようものなら、次の瞬間には我々相手方のファンはため息をつく憂き目に遭うのです。
近い将来、ホームラン50本は当たり前のように打っていそうな気がするんですよね〜。