やってくれました!!!
我らが助っ人ライアン・マクブルーム選手。
試合を決めたサヨナラアーチ。
来日して初めての、右方向へのホームランでした。
注目すべきはここまでの打席の内容。
ホームランとなった第4打席までの3度の打席では、全て高めの真っ直ぐ系の球に押されるようにして凡退していました。
そもそもマクブルーム選手を打ち取るためには、決め球に変化球を使うよりも真っ直ぐを使った方が圧倒的にリスクが少ない、というのがこれまでの印象でした。
早いカウントでは滅多にスイングせず、慎重にボールを見極めてスイングの姿勢を決して崩さないアプローチで相手投手に球数を投げさせ、四球も多く獲得します。
その代償としてなのか、速い球を投げ込まれると高い確率で詰まらされ、あるいは空振ります。特に決め球に速い真っ直ぐを投げられるとほとんどノーチャンス、といった感じでした。
それが今日の試合を決めた最終打席では、初球の真っ直ぐを見逃した後、次も真っ直ぐで今度はゾーンにくるとしっかり読み切って冷静にこれを捉えました。
これまでマクブルーム選手に対して他球団のバッテリーは外国人選手に対するテンプレート的な攻めをしてきており、それに対してマクブルーム選手が的確な対応を取ってきていたことである程度の結果が出ていたのだろうと思います。
そこから徐々にマクブルーム選手のアプローチの傾向が明らかになって攻略法が見えてきたところで、今度はその裏をかく痛烈な一撃。
このホームランはただこの試合を決めただけでなく、明日以降の相手バッテリーに新たな課題をもたらしました。
これまでマクブルーム選手の打席を見ていると、シンプルにバッティングの奥深さというものが詰め込まれているなと感じていて、いつも楽しみにしています。パワー、技術、集中力、賢さ、読み、勘といった要素が分かりやすく見て取れると私は感じているので、野球好きの皆様におかれましては是非とも彼の打席に注意を払って見ていてほしいと、そう思っています。
そして今日のこのホームランで明日以降の打席がどうなるのか、ますます楽しみになってきました。
今日の試合はもちろん、先発の森下投手の素晴らしい熱投(本当に暑かったと思いますので文字通りに)もありました。
特に8回、最近の登板では毎回と言っていいほどやってくる終盤の山場、これを抑えきったことで勝利を引き寄せました。勝ちはつきませんでしたが、8回11奪三振無失点。酷暑の中122球を投げ抜いた、今日のもう1人のヒーローでした。
さあ、もう2位はすぐそこです。
しかしそれは通過点であり、最後にポストシーズンに進める位置にいることが大事です。
酷暑でみんな消耗もします。勝つにも勝ち方が、負けるにも負け方が、だんだんと重要になってくる時期ですね。
明日も現地で観戦される方は、くれぐれも!熱中症にはお気をつけて。