全体4位 ディロン・テイト RHP
(カリフォルニア大サンタバーバラ校~TEX~NYY~BAL)
ツール評価
Fastball: 60 | Slider: 55 | Changeup: 55 | Control: 50 | Overall: 50
MLB公式プロスペクトランク
BALチーム内6位
(2018年10月現在)
2018主要スタッツ
(AA 22試合、すべて先発登板)
123.1回 ERA4.16 SO96 BB34 WHIP1.21
今回は現在オリオールズ傘下に所属する右腕、ディロン・テイト投手の紹介です。
テイト投手は2015年に全体4位でレンジャーズから指名を受け契約しましたが、その翌年、夏のトレード期限前にカルロス・ベルトラン選手獲得のためのパッケージとしてヤンキースへトレード。さらに今シーズン途中にザック・ブリットン投手獲得のためのパッケージとしてオリオールズにトレードされました。早くも3球団を渡り歩いています。
過去に紹介した上位3名はここまで順調な活躍を見せていますが、4位のテイト投手は指名順や大卒ということを考えるとやや遅れていると言えそうです。
入団初年度、いきなりメカニクスの問題でファストボールの球速は80マイル台後半まで落ち込み、変化球も平凡なものとなってしまいました。
ヤンキースへの移籍後はファストボールの球速が93~95マイルに戻っており、最速98マイルに達するほどになりました。がっしりとした上半身と躍動感のあるフォームが特徴で、マイナー通算のSO/9は7.2と高くはありませんが、ツーシームを駆使してゴロを打たせることが出来ます。
変化球では、持ち球であるハードスライダーとチェンジアップ両方の指標がプラスになる兆しを見せていますが、スライダーに関しては大学時代のようなキレは見られなくなっているようです。
マイナーでは殆ど先発として起用されていますが、将来的にスターターとなるか、リリーフとなるかはまだ見通しが立っていません。またここ数年は毎年のように故障しており、耐久性には疑問符が付きます。
ドラフト指名からの入団直後は各媒体のプロスペクトランクTOP100に入る評価(MLB公式36位、ベースボール・アメリカ69位、ベースボール・プロスペクタス59位)でしたが、程なくしてTOP100の圏外となり、現在ではオリオールズのチーム内MLB公式で6位、Fangraphsで11位となっています。
ここまでは順調とは言えませんが、来季は年齢も25歳を迎えることとなり、シーズン中のメジャー昇格は最低ノルマとも言えそうです。
オリオールズは今シーズン、47勝115敗とチーム史上最低の成績を残してしまいました。特に投手成績はチームERAがMLB30球団中唯一の5点台でダントツの最下位。先発もリリーフも酷い有様でしたが、逆にマイナーの選手達にとっては大きなチャンスとも言えます。テイト投手の来季はAA若しくはAAAからのスタートとなる可能性が高いですが、STやマイナーで結果を残し、メジャー昇格を果たしてほしいですね。