私は今シーズン、カープが最終盤のここまで首位争いを演じてこられた最大の要因は『運』だと思っています。
まず今年はボールが飛ばないとよく言われており、それが事実かどうかはひとまず置いておくとしても各チームとも得点やホームラン数が大きく減少しているのは事実です。
チーム長打率を見ても、前年を上回っているのは超人オースティン選手の稼働率が前年比で大幅に増えたDeNAだけで、他は軒並み落ちています。
その中にあってカープの得点数は目下リーグ5位であり、2015年以降のセリーグ優勝チームは例外なく得点数がリーグトップだったという実績と照らし合わせると、最終盤に差し掛かるまで首位だったということは不思議といえるくらいです。
ボールが飛ばないことが事実であれば、その影響は打力の無いチームよりも打力のあるチームの方が大きいのだと思います。
長打の出やすいチームに長打が出なくなるのは大問題ですが、もともと長打がないチームにはそれほど関係ありません。
そういう意味ではリーグ全体の得点数の減少は、僅差の試合を多く生み出し、最大の武器が強力なブルペンであるカープにとっては勝ちを積み上げやすい状況にあった、と考えています。
今年の高校野球が低反発バット導入によってホームランが全く出なくなり、アップセットが目立ったのと同じく。
一見、ブルペンと同じく強力に見える先発陣も実際のところは支配的な投球をする投手はおらず、これもまた打球速度が落ちたこと(実際、リーグ全体のハードヒット率は例年と比べて1%以上低い)によりカープ自慢のセンターラインを始めとした内外野の守備力をより活かすことができた、ということになるのではないか?と。
まあ以上は全部私の勝手な妄想なのですが、とにかくボールが飛ばないのかは知らないが全体の得点力、長打力が大幅に落ちたことが、ブルペンと守備を武器とするカープにとても有利に働いたと結論づけています。
例年通りなら、まず間違いなくBクラスでしょう。
そしてついに、これまでの運も尽きてきたということなのか。
今日の試合は0-4とされた後、今日勝つにはもう守りよりもとにかく打って追いすがることが大事な状況で會澤選手に代打を出さなかったのには???でした。
一方で巨人は、その直前の攻撃で5回57球しか投げていない先発の菅野投手に代打を出すという思い切った決断、さらにその代打策が見事に的中しました。
さらにこの場面で2アウトを取りながらピンチを迎えると迷わず投手交代。
とにかくカードの頭、連戦の頭である今日は全力で勝ちにいくのだ、という巨人ベンチの強いメッセージを感じなかった選手、観客は敵味方ともにいないでしょう。
ここで見たのは運任せの要素を大きいままにしない、結果はどうであろうが自分で勝ちを引き寄せにいく、そういう姿勢です。
一方でカープはどうだったか?
まだ6回なのに早々に明日以降の戦いに切り替えたのだろうか?
運がいいから、全ては運任せ。
それでは幸運を掴みとることも、幸運が舞い込んでくることも、ないのではないかなあ、と・・・どうにも覚めた目で9回3アウト目までを過ごさざるを得ませんでした。
なんか敗北主義者かよと言われそうですけど、でもこのままだと普通に考えれば明日も同じ展開ですよね。