baseballlll’s blog~カープとMLB。

広島東洋カープ全力応援!MLBなども。釣りの話題は別ブログに引っ越しました。

2015ドラフトの3年後 〜 Kyle Tucker



全体5位 カイル・タッカー OF

(H.B.プラント高~HOU)


ツール評価

Hit: 55 | Power: 60 | Run: 50 | Arm: 55 | Field: 45 | Overall: 60


MLB公式プロスペクトランク

全体5位

HOUチーム内1位

(2018年12月現在)


2018主要スタッツ

(AAA 100試合)

.332/.400/.590 24HR 93RBI 20SB OPS.989

(MLB 28試合)

.141/.239/.203 0HR 4RBI 1SB OPS.439

 


2015ドラフトの3年後、ということですがもうすぐ2018年も終わりを迎えようとしています。2019年になったからといって2015ドラフトから丸4年まではまだしばらく時間はありますが、何となく違和感が出てしまうので年内まで書こうかなと思います。

 

f:id:baseballlll:20181209001357p:image
今回は全体5位のカイル・タッカー選手。彼は首位打者を5度獲得した殿堂入りの名選手、ウェイド・ボッグス氏と同じフロリダ州タンパにあるヘンリー・B・ハイスクールの出身であり、右投げ左打ちの外野手であるという点も共通しています。ドラフトでは高校生ナンバー1打者の評価を得て1巡目全体5位にてHOUに入団しました。


兄は2016シーズンまで同じHOUでプレーしていたプレストン・タッカー選手。現在28歳の兄プレストンの2018シーズンはATLでスタートし、7月31日のトレード期限の日にCINへトレードされました。しかし9月2日に再びATLへ金銭トレードで加入。慌ただしい1年を過ごしました。


さて弟のカイル、入団後は得意の打撃を武器に順調にマイナーの各クラスを駆け上がり、今シーズン7月に見事メジャー昇格を果たします。各媒体のプロスペクトランクでも入団以降毎年順位を上げ、今や文句なしのトッププロスペクトに。昇格後はメジャーで早速ブレイクという成績は残せなかったものの、まだ21歳。トレードのパッケージに含めれば間違いなく大型トレードとなるプロスペクトですが、オフの移籍が無ければ来季はSTでアピールして、開幕から恐らくLFとなるであろう定位置を確保したいところです。

 


今シーズン主に過ごしたAAAでの成績は冒頭に記載の通り。打撃では最早あとはメジャーの舞台で活躍するのを待つのみという状況です。Runツールは平凡なものの、盗塁も多く記録しておりバランスの取れた攻撃型の選手と言えそうです。マイナーではCFを守ったりコーナーを守ったりと外野であればどこでも守れるようですが、今シーズンAAAではほぼコーナーを守り、出場の内訳はRF54試合、LF32試合、CFは4試合となっています。メジャーではCFにスプリンガー選手(RFも結構守っています)、RFにレディック選手がいるため主にLFに就きました。ツール評価では平均以上のArmはありますがFieldが平均以下ということで、やはりコーナーOFに収まりそうです。


最大の武器であるバッティングですが、動画を見てみますと彼のスイングはちょっと変わっています。

(※追記:とても重要なことを見落としていました。タッカー選手は素手でバットを持っていますね!)

これについてはMLB公式でも少し言及されており、

(以下かなりの意訳含みます)

カイル・タッカーは一風変わったスイングフォームが特徴だが、それを持ち前のバットスピードと驚異的な反射神経で実現させている。ボールをよく見て、そして他の選手達よりも簡単にコンタクトする。彼はしっかりとしたプランを持って打席に立ち、忍耐強く成長し、最初の2シーズンで.408だった長打率は昨年.528を記録した。

 

昨年、球団初のワールドシリーズ制覇を果たしたアストロズ。今年も地区優勝し、オフには何人かFAとなったものの、特に野手においては才能溢れる若い選手達がコアとなっており来シーズンもコンテンダーとして臨むことは間違いないでしょう。

タッカー選手のポジションである外野は、現在のところ不動と思われる2人、RFであるレディック選手が2020年まで、CFのスプリンガー選手は2021年までの契約が残っています。今オフ本人にトレードが無ければ、という前提になりますが、ほぼ必然的にLFに入ることになると思われます。ここは今シーズンではトニー・ケンプ選手が最も多く出場し、まずまずの成績を残しています。他に競争相手となりそうなマリスニック選手、フィッシャー選手らはレギュラークラスのコーナーOFとしてはやや攻撃力に物足りなさが残るため、タッカー選手としては得意の打撃で優位に立ちたいところです。

意外なところではHOU14位のプロスペクトでタッカー選手と同期、ただしこちらはHOU12巡目とかなり遅い指名だったマイルズ・ストロー選手がいます。

この選手も今年メジャー昇格を果たしたのですが、パワーレスながら今年マイナーでは70盗塁を記録したスピードスターで、ツール評価もRunが70と高く(ただしPowerが20と酷い評価・・・)、また主にCFを守れてArmとField共に60とこちらも高い評価です。もともとスプリンガー選手はCF以外にコーナーを守ることも多く、FangraphsによるDRSやUZRも今シーズンCFではマイナスを記録しています。年齢を考えると来季以降の良化を望むのも現実的では無さそうであり、スプリンガー選手の定位置をLFに移してストロー選手をCFに、というプランも出来そうです。ストロー選手はAAAでの今シーズンのSLGが.317とパワーに関しては本当にダメみたいですが(しかし、今季昇格後にタッカー選手より先にメジャー初HRを打っていました!!)、守備走塁が高いレベルでHitツールも平均以上との評価であり、この通りの活躍が出来ればタッカー選手の強敵になる可能性も充分にありそうです。

来季のSTから楽しみです。

結構久しぶりなMLBネタでした。

 

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