下馬評や戦力差などアテにならない、まるでそんな事を言われているようなこの2戦・・・。
誰が予想したでしょうか、ナショナルズのファンですら予想していた人はほとんどいなかったであろう敵地での2連勝。
確かに、ナショナルズはシャーザー投手、ストラスバーグ投手と2戦とも必勝を期したスターターの起用でした。
しかし相手もコール投手、バーランダー投手と実力では全くの互角。そうなると接戦は必至、しかし攻撃力と終盤のリリーフの出来では明らかにアストロズに分があり、ナショナルズは善戦はしても力負けするだろう・・・というのがよくある見方だと思います。
しかし昨日は踏ん張って踏ん張っての粘り勝ち、そして今日はストラスバーグ投手が昨日のシャーザー投手のように何度もピンチを踏みとどまると、7回に集中打を浴びせて試合を決しました。
終盤の一方的な展開に、短期決戦の怖さがよく表れていたように思えます。
今日の試合では初回の攻防を終えていきなり2-2と、まさかの乱打戦になるのかと思いきや、そこは実力者の両投手。
以降はどちらもスコアに0が並びます。
途中、バーランダー投手はポストシーズン通算200奪三振というメジャーリーグ記録を打ち立てました。
今日の試合を終えてポストシーズンでの通算イニング数は182.2と、フルシーズンに迫る数を投げているということになりますね。ポストシーズンに進めるチームは毎年30球団中10(8とも言えます)球団ですから、本人の能力だけでなく所属チームが常に強くないと達成できない記録です。これはなかなか破ることの難しい記録ではないでしょうか。
一方、ストラスバーグ投手は強力なアストロズ打線にやられそうでやられない、見事な踏ん張りを見せます。
一昨年のディビジョンシリーズでは2試合に先発して自責なし、メディアから『ドクター・オクトーバー』の称号を得ていましたが、今ポストシーズンも登板した5戦で負けなしの4勝と、素晴らしい結果を残しています。
思えばキャリアのスタートからここまで色々なことがあったストラスバーグ投手。期待度の割にはそれほど活躍していない、という声もありますが、大きなプレッシャーに晒されながら試行錯誤を続けて、ようやくエースと呼べるところまで辿り着きました。
同じ剛腕タイプのシャーザー投手やバーランダー投手を見ていると、今31歳のストラスバーグ投手もまだまだ衰え始める頃合いではありません。リングを獲って、更に上のレベルを目指してほしいところですね。
Find someone who loves you the way everyone on this team loves everyone on this team.#WorldSeries // #STAYINTHEFIGHT pic.twitter.com/x7jDcq1JOt
— Washington Nationals (@Nationals) 2019年10月24日
試合は6回ウラ、ストラスバーグ投手がこの日最後のピンチを意表を突いたカーブで切り抜けると、直後に昨日今日とチームの危機を何度も防いだ頼れる男・鈴木清ことカート・スズキ選手の勝ち越しソロが飛び出します。
昨日はコマンドの不安定なシャーザー投手のワンバウンド投球を何度も、何度も逸らすことなくブロックし続けたスズキ選手。今日も盗塁を阻止したり安定したブロックを見せたりと、本当によくチームに貢献していました。
そんな仕事ぶりの仕上げが、共に粘ったストラスバーグ投手にワールドシリーズ初勝利をプレゼントする勝ち越しのホームランとは!しかも降板直後というのがまたニクい。鈴木清・36歳、本当に頼りになる男です。
昨日はチームの顔であるジマーマン選手、今日は連日の影の勝利の立役者であるスズキ選手がホームランを打ちましたが、空気を変えるホームランが欲しいところで、この人が打てば一気にチームが盛り上がる、という一発が出たナショナルズ。勢いがつかないハズがありません。
が、どちらかというとここからはアストロズが勢いを与えてしまいました。四球にエラーにバッテリーミスも重なってあっという間にこの回6点。
ここで試合は決まりました。
その後も得点を重ねたナショナルズは、終わってみれば12-3で圧勝。中盤までの緊迫感あふれる展開を忘れてしまいそうになるほどです。
The Washington Nationals have been the best team in @MLB since May 24.#WorldSeries // #STAYINTHEFIGHT pic.twitter.com/AB5WO6krsQ
— Washington Nationals (@Nationals) 2019年10月24日
ここからは明日が移動日で、明後日からはワシントンでの3連戦。
ナショナルズとしては、最高の結果でホームに戻る事が出来ました。地元ファンのボルテージも最高潮でしょうね。
3戦目はポストシーズン絶好調のベテラン、アニバル・サンチェス投手が先発します。一方のアストロズはグレインキー投手。ここまで何もかも上手くいっていない最強軍団アストロズは果たして敵地でどのような戦いを見せるのか。ロースターに1人もリング保持者がいないナショナルズが貪欲にこのままアストロズを呑み込んでしまうのか。
いや〜、予想外な展開に心から驚いています。
ロドニーの時間だあああああああ#ワールドシリーズ pic.twitter.com/v65FFqSfBK
— baseballlll@カープ応援垢ドッカン! (@baseballlll4) 2019年10月24日
そしてまたも!ネイビーのユニフォームで勝利!
一体何連勝してるんでしょうね?
ここ5年くらい、あれだけ大戦力を擁しておきながらせいぜいディビジョンシリーズ止まりだったのはこれに気付けなかったせい!?(笑)
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