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巨人・内海哲也投手、人的補償で西武へ

今オフ、埼玉西武の炭谷捕手がFAで巨人と契約しました。その人的補償として、埼玉西武が内海哲也投手を獲得したと各メディアが報じています。

 

ニュースを見たとき、えぇっ!?と単純に驚きました・・・。

もちろんプロテクト漏れの選手は誰もが移籍の可能性があるわけですが、盛りをやや過ぎた高額年俸のベテラン勢は相手方も獲得に踏み切るのには色々とリスクがあるために、なかなかハードルが高いだろうとは思っていました。過去にはいくつか例があるのですが、正直その後の成績だけで判断するならば、成功例と言えるものはとても少ないと思えたので尚更、です。

当然ながらプロテクトリストを提出する側も、その辺りを予測してリストを作成していると思います。それでも生え抜きでここまでチームの功労者として長く活躍してきた内海投手が抜けるというのは、巨人首脳としてはどのような思いなのでしょうか。


内海投手は来シーズンには37歳を迎え、ここ2シーズンでの登板は27試合(うち先発26試合)と、全盛期の半分ほどに減っています。更にERAも2017年が5.77、2018年は4.17と良いとは言えない数値で、来シーズンにどれほどの働きが出来るかは不安な面があります。


しかし、内海投手は経験豊富な先発左腕で、巨人で6度のリーグ優勝、2度の日本一を主力として経験、2012年の日本シリーズではMVPにも選ばれています。ライオンズの投手陣には日本一を経験した選手がおらず(野手は栗山選手や中村選手など複数います)、精神的な支えとして選手達をバックアップしてくれることでしょう。ファンサービスに熱心な選手であることがよく知られていることからも、若手の多いライオンズ投手陣のよき手本としての役割も期待されていると思います。

また辻監督のコメントにもありましたが、やはりこういった選手を獲得するということは即戦力としての期待が非常に大きいでしょう。ライオンズの強力打線が味方になりますので、多少打たれてもその分援護が期待できそうです。年間通してローテーションを守り、150イニング程度を投げる事が出来れば推定年俸1億も充分に妥当な投資だったと言えるでしょう。この推定年俸1億というのも、現在のパフォーマンスに見合っているかはさておき、過剰に大きな契約でないというところも獲得に踏み切ったポイントかも知れません。


そして、個人的に注目したいのはやはりポストシーズンの経験の多さ。今期リーグ優勝しながらCSで敗退してしまったライオンズ。ホークス相手にはシーズンで勝ち越し、ペナント争いのヤマ場となると思われた9月の対戦では3タテするなど圧倒しましたが、CSファイナルステージではアドバンテージを除くと1勝しかできずに終わってしまいました。特に投手陣は5試合で44失点という有様で、短期決戦のスタートに勢いづいたホークス打線を止められませんでした。そんな状況の中で、CSや日本シリーズを数多く戦い、結果も残してきた内海投手の加入は、チームにとって非常に大きなプラス材料をもたらしてくれると思います。


内海投手の獲得は、前述のように年齢的なリスクはあると思います。しかしベテランの域に達してもそれなりの結果を残し、他の選手達に良い影響も与える存在としてチームの力になる、という復活劇を是非見せて欲しいところです。来シーズンのプロ野球界で非常に楽しみな存在の1人となったと言えるでしょう。


がんばれ内海投手!